概況
7/29-8/11 月初最初の通院日は猫の血液検査の日。先生が明るい顔で数値が改善したことを伝えてくれる。先生の相性と、病院と自宅の近さと、点滴と、ヒルズの療法食と、猫のかわいさと私の財布がなせる業です。えっへん! Amazonでヒルズの猫カリカリ療法食を買うと3袋セットで34,606円もするけど、楽天だと1袋10,989円。悩みどころね! 今年で18歳の猫ちゃんですが、カリカリをすっごく食べるとても食べるガツガツ食べる。おかげで体重が増えてきました。信じられない。
五輪が始まって、終わった。馬術、近代五種、クライミングなど、欧州が本拠地と思われている競技で大変素晴らしい成績を残した日本チーム。ほんとうにみごとだった。そして今後、またなにかルールが変わるんじゃないかと注視していきたい。「あぁまでしてメダル取りたい国家」だと思ってつきあっていきたいものですね、と意地悪もいいたくなっちゃう。
閉会式のトム・クルーズのバイクに旗で疾走というのがあんまり素敵じゃなかった。あれなら赤い帽子を被ったプライムミニスターシンゾーアベがブラジルのグラウンドの土管から登場したときのほうがよほどインパクトがあったし洗練されていたではないか! あぁもう、あんなにも「なんだかなぁ」と思っていたコロナ禍の東京五輪の評価がどんどん上がってしまって、ほんとうになんだかなぁと。1ドル120円で計算したら、メダルの数もGDP順じゃん、とか。あぁもう。
その他、宮崎と神奈川で大きめの地震、東北に大型台風、など。
「劇場版モノノ怪 唐傘」
「流麻溝十五号」を見に有楽町まで行ったら「お客さん、そのチケット明日のですよ?」と指摘され、ずっこけたわたくし。せっかく山を降りてきたのでただでは帰れないと別系列の映画館を探したら、15分後に日本橋のTOHOでアニメ作品の上映が始まるという。予約して地下鉄で移動。TOHOの予告は長いので、なんなく開始時間に間に合いました。そこで見たのが「劇場版モノノ怪 唐傘」。
大奥に現れた物の怪を退治する話なんだけど、これってなんだか宝石の国みたいな話だなーと(金剛先生は上様だったのでは説)。めくるめく色彩表現、効果的な和紙のテクスチャ、リッチな声優陣と渾身の作品でございました。
https://eiga.com/movie/97377/
「流麻溝十五号」
台湾国民政府による恐怖政治下で戒厳令が敷かれていた「白色テロ」時代に、政治犯収容を目的とした教育施設と監獄のある緑島で生きる女性たちの姿を、実在した複数の人物を3人の女性に投影して描いたドラマ。
これが1970年まで続いたというのですから。戦後からの25年って、アジアの国はどこも近代国家というには程遠い野蛮で教育的な国家であったのだなと。映画の要所要所で出てくる日本が残したものについてもズキッとさせられた。
https://eiga.com/movie/101752/
総力戦研究所
朝ドラ「虎に翼」に出てきた。恥ずかしながらこの組織のことを朝ドラで初めて知った。これに関しては猪瀬直樹の本があるとおすすめされた。早めに読んでおきたいと思う。
昭和16年夏の敗戦-新版 (中公文庫)
映画「ツイスターズ」
超巨大竜巻が多数発生したオクラホマを舞台に、知識も性格もバラバラな寄せ集めチームが竜巻に立ち向かう姿を描いたアクションアドベンチャー。
令和のオズの魔法使い。情報量多そうな作品だったので吹替版で。主人公は「ザリガニの鳴くところ」のディジー・エドガー・ジョーンズ、声は小芝風花ちゃん。生真面目に気象に立ち向かう主人公チームにちょっかい出してくるのが「トップガン・マーヴェリック」でニヤニヤしてたグレン・パウエル、声は津田健二郎。「このツダケンは光のツダケン?それとも闇の?」と見進めていくのも一興。
ワーナーの映画ですから!!! ほんとうに生真面目な映画ですから!! 絶対見ろとはいいませんが、お値段分は楽しめると思います。小芝風花さん、声の演技も自然でよかったです。監督は「ミナリ」の人。娯楽超大作も撮れる器用な監督!
https://eiga.com/movie/101637/
映画「奈落のマイホーム」
都会の中心に突如として現れた巨大な陥没穴「シンクホール」にマンションごと巻き込まれた人々の運命を描いた韓国発のサバイバルスリラー。
スリラーというかブラックコメディではないでしょうか。もうめちゃくちゃな話なんだけど、人の哀しみ、喜び、愛情、勇気、友情がみちみちていてすごいエネルギーだった。最後の水攻めシーンは、タイタニック超えのとんでもないご苦労をされたと思う。こういう撮影技術が『密輸1970』などに活かされていったんでしょう。それにしても兄貴が、兄貴がかっこいい。韓国映画の兄貴はいつでもかっこいい。
小説「関心領域」
第二次世界大戦中のドイツ軍にとって「関心領域」とはアウシュビッツ強制収容所周辺40平方キロメートルのエリアを示す言葉。映画の原作ではあるけれど、だいぶ違う話なんだろうなと思って読み進めた。ほんとうに違った。全然違った。「関心領域」をめぐる◯◯◯◯の話だった。マジかー。
本作でも、1941年冬に戦争の成り行きをシミュレーションしたがどうしても勝てそうにないと軍上層部に報告したが受け入れられなかったと述懐するシーンがある。「ロシアを相手に勝てるわけがない。それで、あの男は何をする? アメリカに宣戦布告をする。これは犯罪政権じゃないな。いかれた犯罪者の政権だ。おかげで我々は負けそうになっている。」
なお、この小説には、名前を出すことさえ憚れるあの男の名前は一切出てこない。「あの男」としか表現されていない。
「よこはま落語会 露の新治・柳家喬太郎・三遊亭兼好三人会」
露の新治「七段目」
柳家喬太郎「薬籠持ち」
三遊亭兼好「くしゃみ指南」
(中入り)
三遊亭兼好「猫の皿」
露の新治「千早振る」
柳家喬太郎「ハワイの雪」
座席6の10とちょうどよい席。喬太郎さんがちかい~! 露の新治さん、ああいうのこそ演芸というものなのだと思う。兼好さんの落語は歯切れがよく生き生きしていて楽しい。柳家喬太郎の「ハワイの雪」は初めて聞いた、くすんくすん。
「会場の神奈川県立音楽堂は、とても素敵な建物で、ロビーから客席入り口までのアプローチが開放的でとても美しく、床のデザインはかわいく、きっと名のある建築家による歴史に残る現代建築に違いない」とその夜会った別の友人に話したら前川國男の作品と知る。なんと。なお横浜の市庁舎は村野藤吾。やだーん。両方、じっくり見にいきたいものですわね。
関心領域を読むのに思いがけず時間を使ってしまった。もうちょっと本を読むペースをあげていきたい。