お招きいただいて鑑賞に。あらすじをかいつまんで超訳しますと・・
旅僧がひとり嵯峨野を歩いてる、「ほほぅ、これが名所旧跡の野宮というところですか」と参拝する。するとどこからかきれいな女性がやってきて「今日は特別な日だからあんたら一般人は早く出ていって」と、「いやいや、おいら世俗を捨てた旅の僧侶だもん、気にしなくっていいっすよ、ところで今日は何の日なんすか?」「しつこいなー」「ねえね何の日何の日?」「今日はっ、むかしっ、光源氏のあの野郎めが、別れたつもりだったのに、もう、私、過去のものと思ってすっぱり諦めたつもりだったのに、のこのことここにやってきやがってこのあたいに会っていった日なの!!!」「えー、もしかして貴方様のお名前は」「しつこいなー、六条御息所よっ!」「ひいいっ!」
光源氏がいなければ数々の能楽も生まれてこなかったのですねぇ、ねー。地謡に観世喜正先生がいたので、もうそっちばかりガン見してましたよ、うふふ、喜正先生の声は本当にいい声で。二時間の大曲でしたが、見始めたらあっという間でした。
途中から、能面をつけた能楽師さんが美しい、その面相応の年齢の方に見えてくるから不思議です。誘ってくれた女性とあとで飲んだとき、「きれいなお面だったねー、二十代後半くらい?」「あ、そうなんですよー、その設定で新しく作った面なんですよ!」などとやりとりも。美しゅうございましたよ。
来月、矢来能楽堂で『土蜘蛛』があるけど、ちょっと見てみたいにゃーん。