山下和美「数寄です!」

 


大人気女性マンガ家さんが都内に数寄屋造りの家をつくる物語、「数寄です!」。マンション購入で苦い思いを経験したことの有る山下和美さん、不動産の購入に及び腰だったりするけれど、素晴らしい土地に出会え、金額も素晴らしく折り合いがつき、とうとう購入することに! しかし物語は「やっぱりやめる!」と大きく転じ、家造りを帆走してきてくれた建築家の男性を驚かせる!


「どどどどどうして?」
「お金がないっ!」


そこから「お金がない」の事情が解き明かされます。


 ・親御さんから相続して売った土地の代金 → 10年で満期になる年金型保険へ。


 ・その他ためたお金は銀行のおすすめに従って投資信託へ。


これがおそらくリーマン・ショック前の話。その後金融恐慌がきて、投資額の半分以下に資産が減り、追い打ちを掛けるように出版不況の波が。銀行の担当氏がやってきて、損切りしたり振り替えたりいろいろ調整したけれど、やはり下がる下がる下がる下がる。最終的には、年金型保険が満期になれば大きな金額になること、投信は下がってはいるけれど解約するほどのことはない、同じ銀行とずっと取引しているので信用もあるでしょう、これにより住宅ローンが組めますよ、という結論に達し、イバラの道やもしれないけれど、数寄家づくりの道が続くことに。ドキドキドキドキ・・・・・



2006年頃、知り合いのおじさんから「グローバル・ソブリンいいよ、毎月、お金が振り込まれてくるんだ」とよく進められた。「それって自分の資金が取り崩されているだけじゃないんですか?」と質問したら、「そんなことないよ。毎月分配型って書いてある」との返事。????とよく理解できなかったのだが、その後、なんでかフワフワとした足取りで、●●●万円ほど握りしめて某赤々銀行の個室に通されて、それをうっかり買おうとしたことがある。さて、印鑑を、という段階になって頭の中で「他人の判断に自分の金を預けるのか!」「毎月分配型の答えは出たのか?」という声が聞こえ、「やっぱりちょっと考えますぅー」と退席した。



2003年~2006年頃にこういった投資信託を一億で買ったとする、一時二千万円くらいまでに資産価値が落ち、それが三千五百万~五千万円までに戻っているのが現状といったところでしょうか。おくさまっ、目を覚まして、まだ半値よ! 半値!!!! ホクホクして新作バーキン買ってる場合じゃなくってよ!!! これもデフレ思考というのかちらどうかちら・・・。と思って自分が唯一持ってる株のチャートを今みたら、まさに買った金額の1割にまで減って、今、やっと3割に戻ったところ、私もホクホクしてる場合じゃない。ガガーリーン!!!



「数寄です!」は2巻まで読んだところ、いま、3巻を探しているところで、これはどうやら大震災の311あたりからお話が始まるみたい。うぅ、どうなることなのかちら!

とかいってたら、日経新聞に「言われるままに投信を買っちゃったみたいで」なコラムが掲載されてました。まさに! 山下さんの状況と一緒!
【コレだけ読めば大丈夫! はじめての投資信託】 カン・チュンド
銀行は顧客情報を投信営業に利用する はじめての投資 信託 実践編(33)

2 COMMENTS

はつき

この漫画を読んで、何がショックだったって、これだけ売れっ子の漫画家さんが、生活を切り詰めなくてはならないほど、前借しなければならないほど、お金に困っているという事実だったなあ…。
他人の言うがままにお金を運用することの怖さ、定期的にお給料をもらえるわけではないフリーの怖さを思い知りました。

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スガ

彼女の場合は、資産はあるけど崩せないというのがまた・・・。やっぱり寝かしすぎるお金に変えちゃうのは、生きていく上でお金を使うチャンスを失うことになるから勿体ないのかもね。

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