この前、百貨店の催事場でお買い物して精算した際に買い物に使った株主優待券を受取そこねていたらしく、ぬほんばしみとぅこしさんから「ご足労おかけしますがいらしてください」という旨のおてまみが届きました。私がうっかり受取りそこねた可能性もありますし(というかおそらくそうなんだと思います)、そんな下手に出なくてもいいのではないのでしょうか、どうでしょうか。
ひとまず通知にあったお客様窓口に電話すると「手前どものミスで」とまずはお詫びの言葉、あぁ、手前ども! なんたる大時代感! 「私もうっかりしていたと思いますので、どうぞ気にしないでください。●時に取りに行きますね」と連絡して先方まで出向いたんですのよ。
いずれにしろみとぅこしの包み紙で贈答品を手配せねばならん用事があったので、日本橋まで行くのはいい、行くのはいいんだが、あの丁重な文面を思い返していたら「あれ、この事態ってもしかして怒るべき状況なのかしら」という黒い塊が頭をもたげてきてしまう。
そして到着した三越の売り場、受付で担当の方を呼んでもらいましたがなかなかやってこない。え、そうなの、待たされるの、待たすの、待たすのねぇ、そうなのぉー、そして待つこと10分。ペコペコ頭を下げながら担当男性がやってきて、お詫びの口上を述べる。ぜんぜん、ちぃーっとも、怒ってなかったんですよ、怒ってなかったんですけど、へりくだり過ぎた言葉遣いの通知(でもA4 プリントアウトなの)、時間を指定していたのに人を待たし、さらに自分と同年代のよき年齢の男性がこんなことひとつでペコペコ謝ってくる、私の過失かもしれないのに! そうこうしているうちに野性のなにかがモキモキしてきて、ネチネチと嫌味を言い出しそうになってきてしまう。
いや、そうじゃない。
遺憾!遺憾!それは魔の手よ!
ここでネチネチしたり怒ったりしたらいけないのよ!
神様はこういうときこそ見てるのよ!
「催事場だったので慣れてない販売員さんがいたと思いますし、私も荷物が多くてうっかりしていたと思います。気にしないでください」と受け答え、担当男性の方から手渡されたのが、ヨックモックのシガールだったのです、というお話。
相手がへりくだって来すぎると、人はなぜ精神を逆なでされているような気分になってしまうのしょう。いじめて君の相手をしているとでも錯覚しているのでしょうか。謝るときも毅然としておいたほうがその後の関係が気持ち良いのかもしれない。毅然と、という表現が正しいかどうかわからないけど、そういう勉強をいたしました。
この漫画がなぜモーニングで連載されているのか、やっと意味がわかったような気がいたします。謝られると気持ちよくなる人たちがいるのよね。そしてそのスイッチは、誰しも持っているかもしれないってことなのよね。
ヨックモックのシガールはお詫びの品?さすがライオンの百貨店。手前どもは、普通に使ってるなぁ。B to Bの営業畑でよく使う言葉なのかしら。お客様相談室のマンガは読んでみたいわ。Kindleポチッ。
どうせなら三越名物、ライオン最中をくれればよかったのに。
でも私が子供の頃、ヨックモックのお菓子は
お遣い物のど定番でしたから、
これは由緒正しきお詫びの品なのかも。
ヨックモックのシガール、お詫びの品です。ほんとにお遣い物のド定番なんですね。とらやの切腹最中が出てくるのはもうちょっとグレードの高いお詫び事案なんですね、などと。
お客様相談室の漫画家さん、すごく味のある人なの。いままでとんがり作品ばかり世に出していたけど、モーニングという安定したサービス精神いっぱいの器に収まって、良き成長を遂げるといいなと応援してます。ぜひぜひ!
初めまして。
私も、JRで遅れが出た際に何度も何度も、JRのせいじゃないのに何度も何度も謝罪のアナウンスを聞いているうちに「そうよ、そうよ、あんたらのせいよ!」みたいな凶暴な気分になってきます。私だけじゃなかったのですね。ちょっとほっとしました。
そうなんですよねー、人はほどよく謝る術を会得しておいたほうがよいのかもしれません。わたくしも、その場しのぎというわけではないのですが、その場を丸く収めるために謝りすぎているのではないかとこの機会に反省しました。