絶望と火星の人と希望の地/映画「インターステラー」

インターステラー(字幕版)

2016年作品、さすがワーナー、品がある。

「ダークナイト」「インセプション」のクリストファー・ノーラン監督によるオリジナル作品。世界的な飢饉や地球環境の変化によって人類の滅亡が迫る近未来を舞台に、家族や人類の未来を守るため、未知の宇宙へと旅立っていく元エンジニアの男の姿を描く。
主演は、「ダラス・バイヤーズクラブ」でアカデミー主演男優賞を受賞したマシュー・マコノヒー。共演にアン・ハサウェイ、ジェシカ・チャステイン、ノーラン作品常連のマイケル・ケインほか。「ダークナイト」や「インセプション」同様に、ノーラン監督の実弟ジョナサン・ノーランが脚本に参加。
撮影は、これまでのノーラン作品を担当していたウォーリー・フィスターが自身の監督作「トランセンデンス」製作のため参加できず、代わりに「裏切りのサーカス」「her 世界でひとつの彼女」などを手がけて注目を集めているホイテ・バン・ホイテマが担当。

このあとクリストファー・ノーランはほぼ実写で再現する第二次世界大戦の「ダンケルク」を撮るわけですが、ダンケルクやインターステラーを世に生み出すために、バッドマンやスーパーマンも大真面目に作るんだよね。でもクリストファー・ノーランが作っちゃうからスーパーマンなのにマイケル・シャノンが出ちゃって作品の深刻さをガン上げしちゃったり、エイミー・アダムスがしっかり演技で下支えしちゃうんだよね。マイケル・シャノンをもっと出せ。

さて、そんなクリストファー・ノーラン作品の「インターステラー」、公開当時は上映時間3時間弱という長さにおののき劇場で見るのを控えたものですが、実際に見てみたら劇場サイズの映画でした、失礼しました。スケールの大きな超横長のスクリーンで見るべき映画でした。わたしが、いま一番好きなのは、ワーナー印のクリストファー・ノーラン作品なのかもしれない、と鑑賞後にときめいたりもしました。ワーナー印の映画、生真面目で、はっちゃけすぎない慎重な作りで、作品全体に格調があって好き。マイケル・シャノンをもっと出せ。

昨今のおすすめワーナー印映画。

 

※以下、ネタバレを含みつつあるのでふわっとした日本語で進めます。

量子力学とか相対性理論とか学術的な話が複雑に絡み合い、鑑賞後には少し頭がよくなったような錯覚を覚える本作品ですが、わたしが子供の頃から馴染んできた様々な物語がちらちらと姿を表しているようにも思いました。
引力の関係で大津波が常に発生している惑星は銀河鉄道999に出てきそうだったし、父と娘をつなぐ本棚事件はまるで内田善美の「星の時計のLiddell」に出てくる美少女の幽霊のよう、最後のコロニーの場面は「ガンダムで見た!」と確信をもっていえるものだった。ガンダムのコロニーの作画は絵空事じゃなかったのか! あるいは現実やクリストファー・ノーランがガンダムを追いかけているのか? 

優秀な人間たちも自身の気持ちに嘘をつけないために嘘をついてしまうという人間くさい脚本で、そこまで人間くさくしなくてええんやで? 相次ぐ不幸な事故にこの物語がバッドエンドになっても致し方ないと覚悟を決め映画を見続けましたが、まさかのハッピーエンド。観客全員が黙り込むようなバッドエンドに打ちひしがれるマシュー・マコノヒーの姿も見たかったんやで? でもハッピーエンドにしないと、ジェシカ・チャステインが報われないよね☆

男脱ぎシックスパック俳優マシュー・マコノヒーのアメリカンパパっぷりもよかったし(宇宙遠征の最中に痩せてしまっていくのも凄みがあってよかった)、素直にインテリ役が似合うアン・ハサウェイもよかったし(アン・ハサウェイーーーーーーがんばれーーーーー)、火星の人がまたえらい目にあっているのも、マイケル・ケインおじいちゃんの存在感も印象的だった。ただのイケメンとかただの美人じゃなく、きちんと演技力のあるひとたちが物語を進めていくのが安心できた。

いい映画だった。未見の方はぜひ! 火星の人もぜひ。

オデッセイ(字幕版)

 

ロケ地はアイスランド。人類がまだ知らぬ惑星そのもののようなアイスランドの壮絶な風景が素晴らしい。うぉぉぉーアイスランド行きたいー。そしたらアイスランドのロケ地まとめ記事が見つかったー。待ってろよ、アイスランド! あぁ、LIFEもロケ地はアイスランドだったのか。あれも地味にいい映画だった、ベン・スティラーがもっと好きになった。

ああいう荒野を舞台にした物語に非常に惹かれるのは、都心五区の片隅でちょっと凶暴でふさふさの猫とひっそりぬくぬくと暮らしているからなのかもしれないけれど。

ノルウェージャン・フォレスト・キャット (キャットライブラリー)

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