映画「メン・イン・キャット(原題 Nine Lives)」/なんでこの映画作ったのかニャ殿堂入り作品なのかニャ?

メン・イン・キャット(吹替版)

傲岸・傲慢なワンマン社長がヒョンなことから長毛種のヨレヨレ猫ちゃんと入れ替わっちゃった! 社長役はケヴィン・スペイシー、ヨレヨレ猫ちゃんを売ったペットショップオーナーはクリストファー・ウォーケン。豪華キャストで送るもふもふ長毛種猫ちゃんドタバタファミリーコメディ!!

なんだろうけど、なんでしょう、このギャグのツルッとスベっていく感じ・・・・こういうツルッとした感じ、実写版「シティハンター」で見たことがあるけどどうしたことかしら(実写版シティハンターはよい映画です、あんなに原作愛にあふれた映画見たことない)。

そしてそのワンマン社長が目指す事業は、北米一高いビルをニューヨークに建てること。上海や深センの人ならいざしらず、アメリカン社長の中にそういうゴールを目指す人いるのかしら。

と思ったら、フランス・中国の合作映画で、なーるー。
なぁーるーーーなるなるなる!!!

ケビン・スペイシーがもふもふ猫ちゃんになっちゃうけれど、堤真一がモフモフモフモフーとノリノリで絶叫したり松重豊が猫村さんになってしまう世界線で生きている日本人にとっては見慣れたギャップ。猫はかわいいけど、設定はありふれたものに思える。

その猫ちゃん、CGで補完されている場面もあるけれど、大変な芸達者でなかなか愛くるしい、かなり愛くるしい。

てなわけで、映画の絵面はかわいいんですけれどもお話の筋がどうも。ケビン・スペイシーと長毛種猫の魂が入れ替わっちゃって大騒ぎ★、というあらすじなのですが、ケビン・スペイシーの魂の入れ物となった猫の魂はどこにいったの? さっきまでにゃごにゃご鳴いてて観客を和ませていたあの猫は? 物語後半、ケビン・スペイシーの魂が猫に戻るというその瞬間、猫のボディはどうなったの? まさかあのままアレしちゃったりしてませんよね? 

この映画、物語の主役に猫を据えている割に、猫に対する愛が随分薄くない? ということに気づいちゃうと、猫と暮らしてる人間としてはなかなかきつい内容に。映画ですやん、罪のないドタバタコメディじゃん、そんなに目くじらたてる必要ないですやんと言われたらそれまでなんですけど、あまりにも猫がおもちゃ扱いされていて無邪気に受け止めきれなかった。

あ、でも、クリストファー・ウォーケンの魔道士みたいな佇まいは悪くなかったですわよ! ウカエンス全史史上、一番いいクリストファー・ウォーケンは「はっはっはっ、面白いことをいうじいさまだ。殺れ。ズドーン」のクリストファー・ウォーケンですよ!

 

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