天鵞絨の溝にダイヤをふたつみつ/「品質がわかる ジュエリーの見方(諏訪恭一)」/#終活本です

これは ↑ この夏に買った誕生石のぷちっとしたネックレス。これを買ってからよいことがちらほら起きているので、あの日、偶然、日本橋三越の売り場で出会えたジュエリー作家さんには感謝の気持ちしかないですよ。

これ以来、ジュエリーのデザインや貴石について興味がわくようになり、「その日、楽天に新規に登録されたジュエリーを片っ端からチェックできる」URLを巡回しています。古いもの、新しいもの、誰かが手放したものなど、さまざまな色石・デザインのジュエリーが毎日毎日どんぶらこっこと流れ込んできており、これらを眺めているうちに、いわゆる「アンティークジュエリー」から今日までのジュエリーデザインを年代順に体系的に追いたくなり、また、楽天のポイント5倍デーなどに釣られてうっかり変なものを買わないためにも、宝飾品の正しい知識を持たねばと本を探したところ、google先生にサジェストされたのがこちらの本。

品質がわかる ジュエリーの見方

この本、買ってよかったです。わたしが持ってる「パヴェデザイン」の指輪と、ジュエラーの諏訪先生が定義する「パヴェデザイン」がまるで違うものだと知ることが出来たので。うそーん、全然違うじゃないすか! 本書に掲載されているパヴェデザインの指輪の裏側の仕上げは、まるで蜂の巣状に編まれたダイヤのようで、それはそれは美しいものだったのです。だから心あるショップさんは、ジュエリーを裏側から見た精細な写真を必ず載せてくれているんんですね。

これは ↑ 少し前の時代のカルティエのものらしいんですけど、見てください、四角くガリッと埋め込まれたのダイヤ! 大から小へのサイズのグラデーションをきちっと揃えて埋め込まれた小粒のダイヤたち。これがどうやら諏訪先生のいう「パヴェ」で、あたいがパヴェだと思いこんで長年愛用していたものは  ↓  、ただの小粒のダイヤが埋め込まれた小振りなメリケンサックということがわかりました。

いえ、だからといってわたしのメリケンサックみたいなパヴェのリングへの愛が減るわけではないのですが、これが本物のジュエリーの、ジェムと呼ばれる貴石を扱った世界なのかと、そんなものを持ったことも見たこともなかったので、大変勉強になりました。そういうプロが書いた宝飾品図鑑として読んでも楽しいご本でした。

 

で、ちょっと秘密の宝石箱をお持ちで終活を検討されている方、また「終活しなくちゃ!」と元気に取り組まれているご家族がいらっしゃる方は、この本を読むとよいのではないでしょうか。この本を通じて、宝石に対して一通りの知識を持てば、下手な業者に持ちこんであちらのいうがままに買い叩かれるといったようなことも防げると思います。

また、自分が持っているものが、筆者諏訪先生のいう価値ある「宝石の装身具」なのか「ゴールド・プラチナの装身具(ゴールドやプラチナとしての価値はあるが、逆にいうとそこにしか価値がないもの)」なのか、あるいは「その他の装身具(平たくいうと引き取り手のないコスチュームジュエリーというかアクセサリー)」か、自ら判断できるようになり、家族に残すべきものか、気持ちだけでも伝えていきたいものなのか、自然と整理できていくのではないでしょうか。わたしも月命日には母のオパールの指輪をはめて母に思いを寄せているのですよ、くすん、最後にしみじみしちゃった。

知識を得て心を開き買取屋と戦うことは悪いことじゃないと思います、みなさまもぜひ!

 

さて、こちらは宝石つながりで読みました。
表題作の「宝石」が苦すぎる。主人公も諏訪先生の本を読んでおけばよかったのに!

宝石/遺産~モーパッサン傑作選~ (光文社古典新訳文庫)

 

あわせてこれも読みたい。
宝石 欲望と錯覚の世界史

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