「It それが見えたら終わり」
なるほど。怖い。
「THAT/ザット ジ・エンド」
「カヲルちゃんが続編も見るべし!」と強く推してきたので、AmazonprimeVideoで検索して、そこでヒットしたものを見始めた。スクールカーストの構図そのままにしたグループで廃遊園地にやってきたティーンエイジャーたちがあんな目にあったりこんな目にあったりする映画だった。あれ、あのピエロは? ピエロ出てくるけどなんか違うピエロじゃない? あらあらティーンたちが大変な目に。あらあらおかしいわねぇ。
という話をTwitterでしたら「それパチもんだよ!」とカヲルちゃんが教えてくれた。パチもんを無駄に見ちまったぜ。でもそんなに安っぽい映像でもなくて(演出は安っぽいけれども)、くっだらねーといいながら90分見通しちゃった。
「It THE END」
なるほど、怖い。
「ベルファスト」
「春先に見た映画がもうAmazonに!」と少々驚きながら吹替版で見た。アイルランドからイングランドまで大工仕事で出稼ぎに行ってる屈強なお父さんの声は津田健次郎さん。もう少しガタイの良さを感じさせる声質の小林親弘さんの声でもあたしゃかまわないんですよ、とちょっと思ったのは内緒です。
「15時17分、パリ行き」
フランスで起きた鉄道車内テロを未然に防いだアメリカンヤングたちのドキュメント風映画。彼ら本人たちに主役三人を演じさせたのはクリント・イーストウッド。パリへ向かう鉄道に乗るところまでを丹念に丹念に描きすぎたためか酷評を食らってるらしいですが、わたしゃ好きですよ、この作品。アメリカンヤングが彼の原点に導かれるようにして、あの列車に乗り、あのような行動に至ったことを思うと。
「キューティ・ブロンド」
「政治家として活動しようとしているんだ、だからこうもっと・・・ジャクリーン・ケネディ・オナシスみたいなひとじゃないと」と政治家二世の次男坊ボンクラ男子に突然振られたブロンドガールの主人公エル・ウッズ。そのボンクラ男子の現行彼女は成績優秀黒髪ガールのヴィヴィアンは、いつも、どんな洋服にでもパールのネックレスをつけている。そんな二人を見て奮起したエルはハーバード大学のロー・スクールを受験することに・・・
セクハラ、アカハラ満載のこの世の中も吹き飛ばす痛快さ、作中のピンク色の正しくかわいらしい使い方たるや。爽やかなエンディングのいい100分映画。
「老後の資金がありません」
天海祐希が主婦、夫松重豊、義母草笛光子、主婦友達柴田理恵、友達と通うヨガ教室の先生はクリス松村、娘愛川優愛、娘が連れてきた彼氏は加藤諒、その両親は佐々木健介と北斗晶・・・・といった明朗なキャスティングの老後資金問題映画。といってもあまり深刻な映画にしても仕方ないので、ドタバタドタバタのドタバタコメディ。計画的にやろうとしても生きている不慮の出費は限り続くので、できるだけ身軽に生きていけるといいんじゃないかしら、というお話でした(多分)。天海祐希と草笛光子が揃ったらどうがんばっても貧乏くさい絵面になれないので、悲壮感がまったくないのがよかったです。これを池脇千鶴、妻夫木聡などでキャスティングしたら悲惨になっちゃう。
最後に赤いハンドバッグを買ってさっそうと歩く天海祐希さんがとても素敵でした。新しいバッグは勇気を与えるのです、仕方ないのです、女(また主語が大きくなっちゃった)はみんな鞄病なのですから!
「リザとキツネと恋する死者たち」
舞台は1970年代のハンガリー、ブダペスト。日本人大使夫人の家付き看護師として住み込みで働くアラサーのリザ。彼女の周囲の人々は資本主義社会にすっかり馴染み、アメリカの食やファッションを楽しんでいる。そんな世に背を向けるようにしてひっそりと暮らす大使夫人とリザ、大使夫人は彼女に日本語を教えた。異国の言葉で綴られた恋愛小説を読んでは「私もいつかこんな恋がしてみたい」とふんわり夢見る彼女には、実は日本人歌手の幽霊「トミー谷」が憑いていたのです!!
ミントグリーンのスーツを着ていつもマイクを離さない「あなたのお名前なんてぇの?」のトニー谷みたいなトミー谷が、ブダペストの古いマンションに住み憑いてる姿を想像してみて! リザはトミーのヒット曲を一緒に日本語で歌い振り付けも完璧に踊ることができます、それほどにリザは日本文化にどっぷり浸かっているのです!
撮影は2013年か2014年だと思いますが、建物はおそらく現役のものが登場し(すごいな、ブダペスト!)、監督は彼の地の人気CM作家なので、全体的にポップで展開も早く、わかりにくいところがない。日本に遊びにきたとき、九尾の狐の伝説を耳にし、それをもとに映画を作りたいと思ったのが制作のきっかけだそうです。しかしその文脈のどこでトニー谷が介入してきたのでしょうか!?
リザの周囲で妙なことが起き続け、とうとう警察が介入することに。担当刑事はフィンランド民謡が大好きな中年男のゾルタン。このゾルタンとトニー谷がはからずも彼女をめぐりホニャララすることになるのですが、直接そういうシーンがあったわけじゃないのですが、能の安達ケ原で山伏が折伏するために数珠をジョリジョリやって幽霊と対決するシーンを彷彿とさせました。数珠ジョリジョリ、幽霊と刑事の対決であり日本の歌謡曲とフィンランド民謡の対決です。
「あー面白かった、また見よう!」とAmazon Prime Video のホーム画面に戻ったら、「この無料配信はたった今終わりました」とのこと。ふぅ~滑り込みセーフ! うちの一尾のフサフサが導いてくれたのかな? サンキューうちの猫! あのトミー谷の歌、ちょっとくせになる感じだったんだよなー、なおトミー谷役はハンガリー生まれの日系人デヴィッド・サクライさんが演じています。実写版ゴールデンカムイに鯉登役ででるといいと思いますよ! 機会がありましたらぜひぜひ!!