アホの壁/貧乏神とダンス


荒川良々?

筒井康隆のアホの壁、読んでます。「気がつけば82歳」の奥様もお読みになったようで、おぅ、なんだか親近感! 「ぐばぁっ、思い当たるっ!!」って節が多すぎて、何度か穴を見つけては入りたくなる。さすが筒井先生、頭脳明晰だなー。

須賀敦子のコルシア書店の仲間たちも読んでるんだけど、これも仕事鞄常備薬として現在機能中。こっちも読まないとね。

バトル・ロワイアルをこの前掃除しながら見た。柴咲コウって立派な女優さんだけど、彼女もLOSTのソーヤーと一緒で、演技の種類が2つくらいしかないね。これの主人公は藤原竜也君でしたが、藤原君つながりで、

福本伸行の賭博黙示録カイジをこの前イッキ読み。へーこういう話だったんだー。
あらすじ、Wikipedia から。
上京後、自堕落な日々を過ごしていた伊藤開司(カイジ)は、ある日金融業者の遠藤により、かつて自分が保証人になっていた借金を押し付けられ、法外な利息により385万円にまで膨らんでいることを知らされる。遠藤に誘われるままカイジは、負債者に借金一括返済のチャンスを与えるというギャンブル船「エスポワール」(フランス語で「希望」の意味)に乗り込む。そこで行われるのはカード12枚を使った「限定ジャンケン」。うまく勝てば借金は帳消しだが、負ければ命の保障はないというものだった。カイジは幾度となく煮え湯を飲まされながらも、土壇場でのひらめきと思考を駆使して、生き残りを賭けた勝負に身を投じる。
物語は1996年を舞台にして始まるんだけど、カイジのこの自堕落な暮らしの救いのなさといったら・・・!、とは思うんだけど、ネットがないだけ、自堕落は自堕落でもまだ健全だったのかもしれない。まだね、でもね、でもね、あの頃から私たちの暮らしって本当に変わってないんじゃないだろうか、携帯とネットがあるくらいで、この期間、ずっと不景気という貧乏神に飼いならされたというか。
貧乏神で思い出したんだけど、秋月りすの『どーでもいいけど』、サブタイトルは「不景気な暮らしの手帖」、これも沁みたわー。バブル崩壊直後1992年から2001年まで、朝日新聞土曜夕刊の経済特集ページに掲載されていた4コマ漫画。秋月さんはOL進化論のちょっと辛いけど基本的にほのぼの、ついでに性善説、みたいなマンガの印象がありますが、暮らしの中の経済を描いたこの作品、よく出来ています。
1993年、家族の団欒が復活・・・と思ったら、それはお父さんの接待が減り、お勤めのお姉さんは夜遊びをやめただけ。
1994年「えー、今、利率ってこんなに低いの?」という台詞、しかし貼り紙には1.50%とある。ギャフン!あの頃は、OLさんでも真剣に「利子で暮らせる」と考えていた人が多かったかも。
1995年「三菱銀行と東京銀行、合併だってさ!」、今は、さらにUFJまでついてきています。
1996年「来年から消費税が3%から5%になるね」、えっ、96年だったの!
1997年山一證券、拓銀が。売れ残りマンションを値下げ販売して、先に買った人たちがプラカード立てたり・・・そんな話題が増えてきます。
1998年。夫婦の会話。
「フランス料理は高いなー」「デパートでおいしいもの買って食べようか」
「ビデオ調子悪いわ、そろそろ買い換える?」「いや修理してみよう」
「(セールスマンが)新車いかがですか?」「まだ今の乗れるからいいです」
「マイホームどうしよう」「しばらく考えよう。無理なローンは組みたくないし」
当たり前の生活なんだが、これを不況というらしい

アラフォー近辺以上の方、ご興味ありましたらぜひー。この20年間、ほんっと、貧乏神に飼い慣らされた気がしますが、しかし、これが「当たり前の生活」というのも事実です。私も、この10年、振り返ってみると、この上の98年のご夫婦の感覚で暮らしているような気がします。
今日のおまけ。

「ちゅき☆」「にゃんとも・・・」
もいっちょおまけ。

ヤング・シド・ビーシャス(島耕作のアクセントで!)と男おいどん・ジョン・ライドン。

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