昨年放映されたアニメ番組「ユーリオンアイス」の楽曲をオーケストラで演奏するという催しがございましたので海浜幕張駅まで行ってまいりました。こういうチケットを取るのって私にとっては大変難易度が高く、今回のチケットは「●●という関連CDを購入し」「それに封入されてている(?)先行優先予約なホニャララを獲得した」人たちが申し込めるというもので、すみません、わたくしには無理、私にはこのような事務手続を経てチケットを購入するなどということは私には無理でしたが、佐賀行きメンバーを含め私の友人らが果敢に参戦し、総勢6人で行くことができました。皆さん、引きがよい、素晴らしい! ありがとうございます!
上のアルバムの内容は、作品に登場する各選手のフリースケーティング、ショートプログラムの楽曲をオーケストラで演奏するというものです。音楽はオーケストラで演奏するにふさわしいクラシックから、ポップス、ピアノ楽曲まで様々。そのバリエーションの豊さもあり飽きない構成になっています。
番組を見ているときは気が付かなかったのですが、選手たちが競技の際に使用する楽曲はすでにこの世にあるものではなく、すべてがすべてがオリジナルに作られたものであるということを理解したときは大変驚きました。演奏は2分~3分という長くはないものですが、それぞれに独自の世界観をもたせてすべて違う曲を全部作るとか、なぜ、ひとつの作品にそこまで! なぜそんなに力を入れることができるのか! テレビ朝日は金庫の蓋がしまらなくて困っちゃうくらい儲かっているのか! それとも独自に綿密な計画でクールジャパンの戦略を練っているのか! などと様々な疑念を抱いたりしました。大変失礼しました、生で聞かせてくれるのであれば文句はいいません。
さて、今回はその楽曲を中心に、時折作品内で使われていたBGMをはさみつつ展開。会場にはオランダやインドネシアからのお客様もいました。ステージの左右に一台(というのか?)ずつスクリーンを、中央にも演奏がよくわかるようにスクリーンがあり、中央には指揮者の松司馬拓さん26歳、ギター・ピアノの梅林太郎さんは1980年生まれ、若い二人の才能が、豪勢な編成をバックに見事な演奏を繰り広げてくれました。
出演者
松司馬拓(指揮、ピアノ)、梅林太郎(ギター、ピアノ)、Ensemble FOVE、豊永利行、YURI!!! on ICE feat.w.hatano、工藤和真、松原凜子、THE SOULMATICS、AISHA、Matt Cab / WISE、Linus Norda、沖仁、上野耕平、Jovette Rivera
簡単セットリスト的に振り返る演奏内容
トップバッターは、すべての物語の始まりとなるヴィクトル先生のアリア「離れずにそばにいて」。テノールの工藤和真さんの熱唱で、私のいたB●ブロックの周辺座席からすすり泣きの声が。わかります。泣きたくなる気持ちわかります。
続いてクリスのスペイン狂詩曲。大人のテノールでガツーンとさせたあと、「ほらほら。オーケストラだとこういう楽曲が生で聴くことができるんですぜ、こういうのが聴きたかったんでしょ? うふふふ」とばかりに圧倒的な音量を浴びさせてくれます。すてき。
全力のエロスをぶちかまされた沖仁さんのギターも大変なエロスでした。いろいろだだ漏れててあれくらいセクシーに楽器を扱えたら、人生と言う名のリンクの氷も溶けちゃいます。
これからの国、これからの人のタイのピチット君の「Shall We Skate?」も、祝祭感あふるる「Terra Incognita」」もコーラス付きで聞くことができてよかったです。バンコクの町並みを思い出しながら、あの謎のアジア圏の言葉を耳にするだけで楽しい気持ちになります。私も鼻歌であれを歌うときにはあのあたりで手をバッと開いたりしますが、コーラスの女性たちも同じタイミングで手をバッと開いたりしてて、うふふ、やっぱり「あのあたりで手をバッと開きたくなる楽曲」として共通認識が世界に!
アルバムの中で実際に歌を歌った人たちも世界各国からやってきてくれてそれはもう素晴らしく贅沢な時間。リンクの氷が溶けちゃうクリスのSP「Intoxicated」を歌うJovette Riveraさんが、白いシャツにティアドロップ型のサングラスで登場したときは、「どうしよう、このあと世界で一番セクシーな感じで塩をふりかけちゃったりするのかしら」と心配になりましたが、途中で「あの氷が溶けちゃう歌」を歌う人だったのかとわかると安心。
『ユーリ!!! on CONCERT at 幕張メッセ』
無事に2公演終わりました!応援してくれたみんな!ありがとう!!また会おうね!!#yurionice #yurioncon pic.twitter.com/fSozvG8pS8— Jovette Rivera (@JovetteRivera) 2017年11月19日
この写真の左側のショートカットの男性がLinus Nordaさん。スウェーデンからおいでいただき、JJのテーマ曲などを歌ってくれました。ありがとうございます。歌の最中、私の頭の中ではカナダ国旗を持ったおじさんが右往左往しておりました。ありがとうございます。背後のスクリーンで流れている崖っぷちJJの映像もよかったです。
スウェーデンから来てくれたLinus Norda♪
Thanks for coming Linus! It was wonderful performing together with you!!#yurionice #yurioncon #ユリコン pic.twitter.com/EB1KPjPqhg— Jovette Rivera (@JovetteRivera) 2017年11月19日
クライマックスに向かうステージでは、実際の放送のクライマックスにあわせるかのような構成に。ユリオのアガペー → オタベックのサマルカンド序曲 → 建国 → 超絶技巧ピアノ楽曲ピアノ協奏曲 ロ短調 アレグロ・アパッショナートまでの流れは本当に素晴らしかった。そのあとに同じピアニストさんにより「どうやったらあんなピアノ楽曲を弾くことができるの・・・?」の「ユーリオンアイス」が始まり、またもやB●ブロックがすすり泣きの嵐に。わかります、私も自分のハンカチがぐずぐずです。そして披露宴というか公開せっくs・・なエキシビションのデュエットの「離れずにそばにいて」で終了。
ユーリオンアイスというピアノ楽曲がどれだけ難しいか、お試しで聞かれる方はこちらの動画を再生してください。
超絶技巧のアレグロ・アパッショナートはこちら。
でも音源買ってもらって聞いてほしい!!!
サマルカンド序曲、吹けた…
指ぶっちぎれるかと思った…
これならDVD化されても楽しく聴けます。今日は全曲完璧やったね乾杯。舞台上から聴いていても楽しすぎるコンサートでした。とにかくみんな上手いし、作曲家の2人はホント天才。お疲れ様でした。
今日唯一の写真。
終演後に凛子さんとパシャ pic.twitter.com/LeKJd0B0ix— 多久潤一朗 (@magnumtriored) 2017年11月19日
みなさん、一旦は舞台を下がりアンコール。しばらく経ってから再び登場、そして第10話のエンディングテーマからステージ再開です。ありがとう! この楽曲を生演奏してくれてありがとう! やっぱり第10話! 第10話です! 第10話のあのラスト、日本中のユーリファンが「こんなことがあったのかーーー!」と真夜中に叫んだあの10話に触れずにコンサートを終わるわけにはいきません! 先日のロッキー・ホラー・ショーで入手したペンライトもうなりをあげてブンブン振り回されます。ブンブン!
続いて番組エンディングテーマの「You Only Live Once 」を、ポポちゃんの声をつとめた波多野さんが熱唱。唐津の虹ヶ浜で見た海にプカプカ浮かぶ中学生たちの姿が思い出されます。
「まさかあの歌、最後までやらないってつもりじゃないんでしょうねー」と思っていたら最後の最後に主人公の勝生勇利を演じた声優の豊永利行さんが、オープニングテーマのHistory Maker を歌います。「あぁあの曲ってやっぱりおディーン様の曲・・・」と若干思わないでもなかったですが、出演された方たち全員が舞台にあがりみんなで合唱し、大団円。
こちらが想像していたよりもはるかにはるかに作品の内容を色濃く反映してくれたセットリストで、サンクトペテルブルクの橋の上で好きな人の名前を呼べる幸せをしっかりと噛み締めたくなる、そんなコンサートでした。えぇ、それが市ヶ谷見附の橋の上でも構わないんですけれども。
問題は、こんな楽しく素晴らしいイベントが日曜の夜に終わってしまって、この先の年内に楽しみがなくなってしまったこと。どうしましょう、また第一話から見返すことになるのかしらどうかちら!