春寒やテキスト読みのための本/池澤夏樹「いつだって読むのは目の前の一冊なのだ」

ティファニーブルーの分厚いご本。本の内容をAmazonから。

読書人必読の書評集成。
辣腕の書評家にして口達者な本のセールスマンが広大な読書の世界へ分け入り、2003~2019年という大きな時代の変化のなかで選び抜いた逸品、全444冊!

これは週刊文春の「私の読書日記」の十六年分を集めた本である。実はこの前に『室内旅行』と『風がページを……』という二冊の集成をまとめている。その後ずっとさぼっていて、気づいたら本にしないままのものがたくさんたまっていた。(中略)
しかし気をつけて頂きたい。書評というのはすべて誘惑の文章である。そんなにおもしろい本なのかと思って購入に走ればこれはきりがない。……うっかり乗って散財にはご用心。(本書「まえがき」より)

分厚い本ですが、各種インデックスがよくできています。目次をパラパラとめくって気になる項目を読むも良し、巻末の索引から五十音順に並べられた掲載作家リストや作品リストからお目当ての本はないか探すのも良し。次になにを読んだらいいのかしらと悩んだときに開くとよいご本。世の中にはこんなに知りたいことがあるのに、すべてを知ることもできないまま死んでいくんだろうな-といういささかの焦燥感とともに。

池澤夏樹っていう人は、本読むかワイン飲むか珈琲飲むかのどれかで日々が過ぎていっているおじさんなんじゃないだろうか。以前、NHK BS で「池澤夏樹と世界の果て『パタゴニア 冒険の旅』という番組で動いている姿を拝見しましたが、パタゴニアの冷たい強風があれだけ似合うおじさんもなかなかいないなーと思いました。

こういう番組はいつ見ても「それにつきあうカメラマンの体力よ・・・」と感心してしまうのですが、山本美月さんがアナ雪2公開にあわせて取材してきた「【レリゴー】山本美月が氷の世界をご案内! “アナ雪の故郷”を訪ねて~ノルウェー・ファンタジー紀行~」はよかった。「うん、おばちゃんもそのルートで移動したよー」とノルウエー旅行の復習にもなったし、「あそこ、行きそこねた観光地だわー」ってところを見られたのもよかった。何しろカメラマンさんが良い。あの撮影現場で、山本美月さんと話が一番合ったのがそのカメラマンさんだけだったんだろうなという感じが伝わってきた。彼女が着ていたカナダグースのカーキ色のロングコートもかわいかった。あぁノルウエー、すてきな街。そこそこポケジムが活発な国。おみやげコーナーに山積みになっていたムンクさんのTシャツを買い直してきたい。

 

さて、早速以下の本を読む本リストに入れました。アイヌの御本は「アイヌは狩猟と採集の民族じゃないですよ? 交易で生きてきたひとたちですよ?」という内容らしいです。ゴールデンカムイの最新刊が出る前に読まなくては!(3/19発売予定)


アイヌ学入門 (講談社現代新書) (日本語) 新書
2015/2/19 瀬川 拓郎 (著)


白ナイル (1963年) (日本語) 単行本 – 古書
1963/7/31アラン・ムアーヘッド (著), 篠田 一士 (翻訳)


南極点征服 (中公文庫BIBLIO) (日本語) 文庫
2002/12/20ロアルド アムンゼン (著), 谷口 善也 (翻訳)


エンデュアランス号漂流 (新潮文庫) (日本語) 文庫 –
2001/6アルフレッド ランシング (著), Alfred Lansing (原著), 山本 光伸 (翻訳)

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